愛しい痕跡

9/03/2012



9/7(金)からのMyshica Autumn Collection 「SILENT OBJECTS」に向けて準備をしています。買い付けてきた物たちを目の前に、ひとつひとつメンテナンスをする日々。作業は沢山あるので、毎回慌ただしくはあるのだけれど、実はこの時間が一番好きなのかもなと思います。物と向き合ってじっくりみていくと、買付の時には気がつかなかった事に気がついたりする。写真はスウェーデンのマーケットで出会った1950-60年代の日付スタンプ。上につけられたナンバープレートの螺子が片方取れてしまっていて、針金でくるくると留め直してある。こうやって確かに誰かが使っていて、いつの時代かわからないけれど、修理された痕跡がみられると、昔の人の手を身近に感じることができて、可愛がられてきたんだな、大切にしなくちゃなと、なおさら愛おしくなる。

年月だけではないけれど、それでも100年前や200年前のアンティークを手にすると、長い年月色んな人の人生を共にして、人の手を何度か渡り、時には迷子になったりしながら、それでもずっと存在しつづけて、今不思議なご縁でここにいるんだなと感慨深くなる。私たちのところにいるのは100年、200年の年月からするとほんの少しの時間だけれども、それでも時間も空間も越えて出会ったことはとても嬉しいし、大切にしたいなと。北欧で使われてきた物たちも、まさか200年後にはるか東の果ての日本へやってくるとは、この世に誕生した時には思いもしなかっただろうな。

そんなことをぐるぐる思いながらまた作業に戻ります。新商品がたくさんミュシカ店頭に並びますので、よろしければ足を運んでいただければ嬉しく思います。

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